悲しみの遺伝子も大切に
カフェインは苦手ですが
お弁当と一緒に飲む熱い日本茶は好きです。
特に大きな問題もないのに
なんとなく気分が悲しめな日がかなりあります。
いつも笑顔、というのが
世間としては喜ばれるんだろうなと思いながら
なかなかそうもいきません。
平安時代は男も女も
喜びにつけ悲しみにつけ涙を流したといいます。
その後は無常観、諦念へとつながります。
戦後の復興があって、
笑顔でみんな乗り切ってきたかというと、
なぜか激動の時代を歯を食いしばって、という感じです。
たとえば犬は血種によって性格の傾向が
決まっているように、
体つきの違いと同じように
感情の持ち方は遺伝するような気がしています。
笑顔だと免疫が高まって長生きできる、
そんなニュースが流れていたりして、
じゃあ今日本のご長寿の方がみんな快活で笑顔な
人生を送ってきたか、というと
決してそうではないと思うのです。
良いか悪いかとは関係なく、
この国が持っている一番大きな感情は
悲しみである気がします。
これが大陸のほうへ向かうと、
一番大きな感情は「怒り」だったりして、
戦うことで生きているような感じです。
自分の中にふと生じる悲しみは
ずっと昔から受け継がれてきた
感情の続きなのかもしれない、と思い、
そういう悲しい自分をうまく表現できると
自然と心は休まってきます。
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