火曜日, 9月 18, 2007

高速増殖炉と核融合炉と

どんな大都会でも夜は眠る人が多くて、
その様はとても静かで、
もしこの世界の人の睡眠時間が1日16時間で
起きている時間が8時間だったとしたら、
人間世界に起こる問題そのものが減るのではないかと
ふと考えています。

エネルギーという言葉をわたしたちは簡単に使い、
それが力学的・電気的・熱的・核力的のいずれかに該当することを知っていて、
かつそれらの定義も変換公式も分かっているのですが、
「エネルギー」が何であるかはいまだに分かっていません。

人はエネルギーという言葉に特別な響きを与えます。
食べ物は体にエネルギーを与えるものとして重要で、
寒い冬をしのぐために熱エネルギーが必要で、
パソコンを動作させるために電気エネルギーが必要で、
岩盤を削るために力学的エネルギーが必要です。

世界中がお金をかけようとしているものが
高速増殖炉と核融合炉です。

高速増殖炉は言うなれば今の核分裂型原子炉の派生型で、
ウランの代わりにプルトニウムを原料にします。
「燃える」ウラン235の濃縮に限りがあることと、
「燃えない」ウラン238から「燃える」プルトニウム239までのプロセスは
中性子が2回入射するだけで済むことが動機付けになっています。

核融合炉は2重水素と3重水素の衝突、
あるいは2重水素同士の衝突で発生するエネルギーで、
2重水素だけを燃料にできれば原料は海水だけで済みますが、
3重水素が必要な場合加速器か原子炉が必要になります。

エネルギー問題が切実なのは、
自国のエネルギー供給装置運転を他国が掌握した場合、
エネルギーが戦略的に用いられる手段になりうるからです。

それでは人間がみな薪を燃やして暖をとればいいかというと、
今の人口ではあっという間に森林を切り尽くしてしまいます。

自然界のピラミッドでは
連鎖の頂点に存在する種の数は極めて少ないことが
バランス成立の必要条件になっていて、
連鎖の頂点に上ってしまった人間は
明らかにこの法則に反しています。

細胞をシャーレで培養すると、
シャーレ一面に培養し終わると
細胞は互いに連絡して分裂を止めるのだそうで、
これをコンフルエントと呼びます。

金魚は水槽の大きさ、つまり酸素溶存量に合わせて
成長する大きさを変えています。

人が地球というシャーレの上に満ちたとき、
人は何をするのでしょうか。

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