水曜日, 3月 21, 2007

見送るもの

タンデム加速器の内部です。
役立つことより美しいことについて考えることがあって、
役立たなくても美しいものがあって、
でも役立ってなお美しいものがあります。

言葉遊びのように考えると、
役立たなくて美しいほうが純粋だと思う向きと、
美しいということ自体が何らかの役に立っていると思う向きがあって、
人は時に必死に無秩序の美を表現したがるのですが、
どうやっても美しいの中には何らかの「ルール」が内包されているようで、
それをおもしろく感じます。

新しい靴を買い、古い靴を捨てました。
靴はよく底がはがれてしまいます。

鴨志田穣さんが腎臓ガンで亡くなったとニュースで見ました。
漫画でよく見ていた人です。
四国出身の漫画家はなぜか独特な雰囲気がある気がして、
それは巡礼の風土のせいだと思っています。

ボスを亡くしてからもうすぐ2年になります。
老いる苦しみ、病む苦しみ、死ぬ苦しみは
人が代わってやることのできない苦しみだから、と
仏教の本は慰めを出してくれます。
確かにそれでいいのだろうと思いながら、
今生きる者に生き続けることを望むのはいけないことなのだろうかと
立ち止まって考えたくなります。

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