日曜日, 7月 17, 2005

ブルートフォース

研究テーマを出してくれた
弓道が趣味の60代の先生がいて、
最近の仕事スケジュールの忙しさを
「昔は学生と一緒に弓を引く余裕があったのに」
と表現していました。
今思えば先生の「昔」は30年ぐらい前のはずなので、
1970年代ということになります。

どうも日本には戦後のどこかで
一息ついた時代があったようなのです。

ジュリアナに行ってみたかった、と話す先輩もいますが、
忙しくて何かに追われて幸せではない日本のイメージ、とは
バブル期にちょうど重なるのではないだろうか、
そうするとバブル自体が幸せな時代ではなかったのではないかと
最近思っています。

「ブルートフォース」という言葉を
聞いたのは研究所に来てからのことです。
わたしのアプローチを見る人は、
それはブルートフォースなやり方だけれど、と
意見をもらうことがあります。

ブルートフォースを調べてみると、
「全ての組み合わせを試すこと」という意味が含まれた言葉で、
ネットワークに侵入する時のパスワードを
全ての場合について力技で試すところからきているそうです。

国語の教科書に載っていた一節で
チンパンジーとオランウータンの行動パターンの違いが出ていて、
ある課題が与えられると
チンパンジーは総当りで試すけれど、
オランウータンはじっと考えてから試す、というところを見て、
わたしはチンパンジーのタイプだろう、と
友達に言われたことがあります。

思いついたらまず動いてみる、というのは
熟考して一手を打つ方法よりも
ずっとスマートではないのだと思います。
でも、できればこういうブルートフォースなやり方にも
何か良いところがあればいいなと願います。

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