金曜日, 8月 04, 2006

「多様性の拡張」

仙台へ行く新幹線やまびこは2階建てで、
少し景色が高く見えます。
会場裏手にはしっかり月日の経った公園があって、
木々に触れ不思議な落ち着きを感じました。

人間の多様性を認めなければならない、
こんな言葉が出始めたのはバブルが終わって
一極集中型の社会、
つまりみんなが同じものを求め、
それを集団として好ましい概念とし、
それが最大の利益を生む構造であった社会に
一つの区切りと変化がついてからのように思います。

それで街が大きくなったのですが、
いくら街が多様で文化がどうだとかいっても
生き物といえば所詮人間しかいません。

駅にあった広報誌に、
森を歩くことによって落ち着きを得られる感覚に関する研究が
始められたという記述がありました。

その公園を歩きながら、
寄り添う「生き物」は人でなくてもいいのではないか、と
ふと思いました。
最近の研究では、植物は頭脳がないけれど
「全体として」意思を持っていて、
水をあげてくれた人や葉をちぎった人を覚えているのだそうです。

多くの人が遊園地やバーやデパートなどに足を向ける代わりに、
森へ足を運ぶような雰囲気ができれば、
喧騒と混沌で混乱する世界の歩みは
少しだけ食い止められるのではないか、と思います。

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