木曜日, 9月 01, 2005

助けが少ない

倉木麻衣"Fairy Tale"を聞いています。
細かいことに文句を言い出すときりがないのですが、
夏の曲、ビーチボーイズ系バンドと
冬の曲、クリスマスナンバーが同時に入っていたりして、
しかしそれがいい感じだったりするのです。

助けるという言葉、
恐らく西洋文明による訳語製熟語が増える前からある
中世の日本語ですが、
助けるに近い表現の単語は
ほとんど見当たらない気がします。

これが英語なら、
help, support, rescue, save, ensureなど
そこそこの数が用意されています。
「助けを呼ぶ声」という表現がありますが、
「助ける」が抽象的過ぎて何をしたらいいか分からないのです。
「世界の中心で」の映画の中では
助けてください、と叫ぶシーンがありますが、
ここでの助けは"rescue"であって"help"ではないのです。

日本はhelpとsupportの少ない国だから、
転んではいけない、とは
松本紳助の本の一節です。

誰もが助けを求めているような気がして、
しかし助けてほしいという言葉はどこかへ追いやられていて、
さみしかったり心細かったりします。

~してください、という響きには、
敬体としての「ください」が使われているのですが、
耳で聞く限りでは要求を表す「ください」と区別がつきません。
敬体で話す限り、自然に言葉の中には
「ください」ばかりが増えていきます。

決まり文句のように使われる
「ヨロシクオネガイシマス」も
なにかをお願いして要求しているような気がします。
それで、この一文を見ると
なんだか気分が重くなるのです。

耳で聞こえる言葉を中心に考えて、
すこし日本語の使い方を変えてみようと思います。
目標とするイメージは、
さっぱりしていて、自立していて、ほがらかな感じです。

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