助けが少ない
倉木麻衣"Fairy Tale"を聞いています。
細かいことに文句を言い出すときりがないのですが、
夏の曲、ビーチボーイズ系バンドと
冬の曲、クリスマスナンバーが同時に入っていたりして、
しかしそれがいい感じだったりするのです。
助けるという言葉、
恐らく西洋文明による訳語製熟語が増える前からある
中世の日本語ですが、
助けるに近い表現の単語は
ほとんど見当たらない気がします。
これが英語なら、
help, support, rescue, save, ensureなど
そこそこの数が用意されています。
「助けを呼ぶ声」という表現がありますが、
「助ける」が抽象的過ぎて何をしたらいいか分からないのです。
「世界の中心で」の映画の中では
助けてください、と叫ぶシーンがありますが、
ここでの助けは"rescue"であって"help"ではないのです。
日本はhelpとsupportの少ない国だから、
転んではいけない、とは
松本紳助の本の一節です。
誰もが助けを求めているような気がして、
しかし助けてほしいという言葉はどこかへ追いやられていて、
さみしかったり心細かったりします。
~してください、という響きには、
敬体としての「ください」が使われているのですが、
耳で聞く限りでは要求を表す「ください」と区別がつきません。
敬体で話す限り、自然に言葉の中には
「ください」ばかりが増えていきます。
決まり文句のように使われる
「ヨロシクオネガイシマス」も
なにかをお願いして要求しているような気がします。
それで、この一文を見ると
なんだか気分が重くなるのです。
耳で聞こえる言葉を中心に考えて、
すこし日本語の使い方を変えてみようと思います。
目標とするイメージは、
さっぱりしていて、自立していて、ほがらかな感じです。
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