土曜日, 4月 02, 2005

人は一生、そこで生きていくわけではないのだから

昨日目覚めたことは、
自分がいまの場所を離れていくだろう、という
漠然とした予感でした。

いつも、自分がいる場所が「借り物の場所」という意識は
物心ついたときからありました。
自分が今いる場所に、いつまでもはいないのだ、と
まるで使命のように考えていたのかもしれません。

たとえ家を持っても、
今の場所が「地上からの借り物」である不安は消えないと思いますが、
しかし最近、この土地に住むんじゃないか、という気持ちになってから、
何かの流れが止まったような気がしていました。

何もなくて旅をすることはできません。
今は、最初にここを訪れたときには考えられないような
たくさんの縁や経験を持つことができました。
そしてそれらのものと共に過ごす心地よさを感じながら、
しかし自分は止まってはいられないようにできているのだと
自分で気付かなければならないときがあります。

どこまでも自分は変わり、流れていかなければならないのか、と
自分に問うことは辛いことでしたが、
自分が変われなくなることほど辛いことはないのだ、と
今は理解しています。

もし自分にしてあげられるもっとも嬉しいことを挙げるなら、
毎日を旅に出るような気分で過ごし、
1日の終わりに熱いシャワーと冷たいお酒を用意することかなと
思っています。

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