金曜日, 12月 10, 2004

自分の世界に使命を課した歌うたいの悲しみ

最近よく眠れるようになったのは、
スケジュールがプロジェクトに追いかけられているのではなく、
プロジェクトがスケジュールを追い越して進展しているからだと
気がつきました。
この調子で追い越してゆけるといいなと思います。

テレビ朝日の深夜ドラマ"TRICK"の最後で歌われていた
鬼塚ちひろの「月光」という曲がとても好きです。
曲を聴いたときに、キリストの受難をこんな風に表現できる
うたうたいがいることをとても嬉しく思いました。
悲観に染まるでもなく、根拠のない希望を描くでもなく、
その現実感を人の大きさで捉えた歌が好きだったのです。

彼女がしばらく音楽活動を休止するという話を耳にして、
ふと考えることがありました。
自分に向き合い、惰性で音楽を作ってはいけないと
自分に強い使命を課したからこそ、
彼女は辛い思いをしたのでしょう。

彼女の中には「すばらしい音楽」の理想像というものが見えていて、
それに近づきたいと思うあまり自らを責めてしまう、
そんな印象にも感じられます。

素晴らしいうたうたいが、ある日歌い方を忘れてしまっても、
そんな時こそどうか自らを信じて、待ち続けて欲しいと思います。
きっとその先には、あなたが歌ったような
広くて新しい地平が待っているはずです。

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