火曜日, 2月 15, 2005

デジタイズという手間

銀塩写真はアナログで、
スキャナに取り込む過程を通してデジタル化します。

手描きのラフ・スケッチも
タブレットのトレースを通してデジタル化します。

配布資料は
スキャナとOCRを通してデジタル化します。

デジタル・データを導入する利点というのは、主に
・複製が役に立つこと
・再利用が役に立つこと
・検索が役に立つこと
・計算が役に立つこと
に限定されます。

例えば、判例のデータをデジタル化する企画を考えた場合、
上記の利点によって仕事の効率が高まることが
採用の条件になります。
そして、デジタル化する上で「そのデータを再利用できるよう」心がけることが
重要なテーマになってきます。

情報を探す時間をいかに減らせるか、というのは
仕事の効率を決める上で重要です。
紙のままでは検索ができませんが、
OCRでデジタル化すれば検索ができます。
検索結果は引用に役立ちます。

デジタルデータを作り始めてから、
それが「役に立つ」ようにするまでには
少し時間がかかる、という覚悟が必要です。
デジタルデータを作る時間と、書類を探し再利用する時間との
トレードオフが起こるまで、しばらく我慢です。

わたしの場合、研究用に作ったPPTのデータが再利用されるまでに
1年程度かかっています。
しかし一度製作してしまうと、最初にデータを製作した時間の1/10程度で
再利用用のデータに書き換えることができます。

この意味で、パソコンはひとつの工場であり、
データの拡大再生産によってその価値が高まっていくものです。

高いワープロソフトを買った、ドローイングを買った、
しかし何もできなかったという経験は
誰にでも一度はあると思います。
使い方が難しいのもあるのですが、
そのソフトで作ったデータがあって、
始めてソフトは役に立つのです。

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